せっしょんのこと。

アイリッシュ音楽と日々のこと。Irish Accordion Player 町田佳菜子のブログ

装飾音の入れどころのこと。

先日、Facebookバンジョー弾いてる動画をあげました。

#Quarantunesというハッシュタグをつけて自分の演奏動画をあげ、次に動画をあげてほしい人を指名、指名された人は同じようにして・・・

という感じで、今はもう世界中のアイリッシュを弾く人たちに広がってそうです。


そのQuarantineイベント?チャレンジ?何?に、私は勝手に「1週間練習してバンジョーで1曲弾こう」というチャレンジを加えて動画を作ってみたのです。

こちら↓

 

www.youtube.com





バンジョーやろうと思ったときに、ブライアンに「初心者(私)に”1週間で1曲弾けるようになりたい”と言われたら、おすすめの曲は?」と聞いてみました。
そこで返ってきたのが、”Wandering Minstrel”というジグでした。それも、Packie Duignanさんのバージョン。

とてもシンプルな曲で、いろんな装飾音を練習するにはとても良いです。


最初は、ブライアンがレッスン用に書き出したABC譜を見ながら。
曲が頭に入ったら、録音したブライアンの演奏を聴きながら。
ブライアンの気が向いたときに、ちょろっとアドバイスくれたりしながら。
1週間で何とか形になりましたとさ(;´∀`)


ここからが本題です。←え。


ABC譜には、2ndパートに1ヶ所トレブル(単音3連符)の指示があるだけで、他に装飾音は無し。
1日目の練習で、「2ndパートでストップ(2つの音を同時に出す)を入れられるよ」と言われ、装飾音が増えました。
実際2日目に「2ndパート、Dのとこでストップ忘れないで~」的なことを言われてます(笑)

なので、動画ではカットしてますが、練習では2ndパート(Add fdd edd fdB(前半)/fdA(後半)のとこ)にストップを入れまくっていました。


で、そのあとブライアンが「Normally, in traditional music, in that type of tune, ...」としゃべっています。


そこで何を言われたかというと、


「(この曲に関して言えば)2ndパートの後半ではストップは入れない」


です。



えー!!



装飾音って、入れられそうなところに好きなの入れていいんやなかったんかーい!



動画ではブライアンがしゃべりだしたところで早回し&フェードアウトでカットしてますが、実際結構長々と話されました。

私としては、2ndパートの後半ではストップを入れるべきでない理由がさっぱりわかりません。
「前半で入れたら、バリエーションをつけるために、後半では入れない」
これならわかるんですけど、
「前半では入れていいけど、後半では入れないんだい!」
だと、
「え!?なんでなんで??なんで~?!?!」
ってなります。


結論から言うと、ブライアンから明確な答えは得られず。感覚の問題のようです。

このバージョンを弾き始めたPackie Duignanさんがそう弾かなかったからだとか。
けど、Packieはフルート奏者だそうで、ストップはフルートではできない装飾音です。
あ、もしかしてPackieは前半は装飾なしでシンプルに弾いて、後半で装飾を入れてたということかな?

これ書きながら思いついたことだけど、なるほど、それなら納得。
こうやって書いて振り返るって大事ですね。


作曲者がこう弾いていたとか、○○さんがこう弾いていた、だからこう弾く
という美学があって、それって
聴いて聴いて、話も聴いて、聴くことでしか得られないものだな。

と思った出来事でした。



でも、こんな話を書きましたけど、
「絶対に2ndパート後半にストップ入れちゃいけない!」
というわけではないです。
入れたかったら入れてもいいんです。

いろんな人がいるから、いろんな弾き方があっていいと思うし、だからこそ弾き継がれるバージョンが生まれたりするんだろうと思います。


ただ、もし誰かから「この曲は~」とか「このバージョンは~」とかいう話を聞いたときには、その曲について掘り下げてみるのも、面白いかもしれないですね。



ちょっと蛇足ですが。。。

バンジョーのトレブル(単音三連符)の入れ方にも、「それ絶対せんわ~」と言ってたのがありました。

Bdd dBd というジグのフレーズで、Bddのdをトレブルにする人がいて。
三連符をどう表せばいいかわからないですが、音だけ書くと Bddd dBd になります。タンタカタン タンタンタン、という感じ。わかりにくいですかね(>_<)

このトレブルの入れ方は、ブライアンに限らず知識経験のあるアイリッシュ音楽のバンジョー奏者は絶対やらない、と言ってました。
理由を聞いてみましたが、「とにかくWrong!」なんだそうです。


難しいですね、アイリッシュミュージック。


おもしろいですね、アイリッシュミュージック。



BandcampからCD音源購入できます↓
「JIGGIN' IN JAPAN」(コロナが落ち着くまでの期間限定!)
「Bridging The Gap」
https://kanakoandbrian.bandcamp.com/


YouTubeチャンネルつくってみました↓
https://www.youtube.com/channel/UC0vgHdYZXrPHyDA9t75HM8w
ブライアンと一緒にぼちぼち動画あげてみます。


Brian McGrathのバンジョー/ピアノ伴奏Skypeレッスン受付中↓
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